新築で家を建てるために必要な年収とは?岩手県の住宅事情と合わせて紹介
2023/12/21
岩手県で注文住宅を建てる際の資金計画は、年収や自己資金、住宅ローンの返済額を踏まえた総返済負担率を把握し、無理のない返済方法や返済期間を検討することが大切です。また、ボーナス返済や繰り上げ返済を活用することで、将来の定年後も無理なく返済できる計画を立てることができます。
年収いくらだと家が建てられる?家を建てる方の平均年収とは
住宅を建てる人の年収400万円~600万円の層が最も多いです。地域や個々の状況によって異なるため、専門家のサポートを受けるとよいでしょう。
◇住宅を建てる方の平均年収
家を建てる人の年収は、国土交通省の調査によれば、注文住宅を建てる世帯の平均年収は約733万円です。年収層では400万円から600万円が最も多く、全体の5割以上を占めています。さらに、年収400万円未満の人も10.1%程度います。
住宅購入における重要な要素のひとつが住宅ローンです。全国平均で見ると、住宅ローンの年間平均返済額は約139.4万円で、月々に換算すると約11.6万円です。ただし、大都市圏では平均返済額が高く、年間で169.1万円、月々にすると約14.1万円になります。
家を建てるために必要な年収や住宅ローンの返済額は地域や個々の状況によって異なります。具体的な総額や家のプランについては、専門家のサポートを受けることが重要です。
岩手県における注文住宅の資金計画!
岩手県における注文住宅の資金計画に関するデータを踏まえて、住宅ローンを無理なく返済するためには、以下の点に注意しましょう。
◇世帯年収・自己資金・住宅ローン借入額・返済額
注文住宅のみを建てる場合、世帯年収は約543.1万円、自己資金は約548.3万円です。住宅ローン借入額は約2629.1万円で、毎月の返済額は約8.5万円となります。
一方、土地を含む土地付きの注文住宅を建てる場合、世帯年収は約582.0万円、自己資金は約290.9万円となります。住宅ローン借入額は約3220.5万円で、毎月の返済額は約10.2万円です。
このデータから分かるように、土地を含めた場合には世帯年収やローン借入額が増加しますが、それに伴って自己資金も増え、毎月の返済額も高くなります。注文住宅を計画する際には、世帯の年収や自己資金、返済負担を考慮し、適切な資金計画を立てることが大切です。
また、総返済負担率とは、住宅ローンの返済額が世帯年収に占める割合を示す指標です。具体的には、1ヵ月当たりの予定返済額を世帯月収で割ったもので、住宅ローンの返済計画を立てる際の重要な目安となります。
総返済負担率は一般的に地域差が少なく、注文住宅のみを建てる場合では世帯年収の20%、土地も取得する場合では世帯年収の23%が相場とされています。これらの割合を元に、返済計画を具体的に立てることができます。
例えば、年収が600万円の家庭が注文住宅のみを建てる場合、毎月の返済額は目安として10万円とされ、土地を含む場合は11.5万円が目安とされています。総返済負担率を考慮することで、家計への負担を適切に見積もり、計画的な住宅ローンの選択が行えます。
◇住宅ローンの返済方法と返済期間
注文住宅のみを建てる場合、97.2%の人々が元利均等返済を選択し、元金均等返済は2.8%です。平均的な返済期間は32.5年となっています。
一方、土地を含む土地付きの注文住宅を建てる場合、元利均等返済が97.5%、元金均等返済が2.5%となります。平均的な返済期間は34.4年です。
元利均等返済は、毎月の返済額が一定で、最初は利息分が多く、元本が少ないが、徐々に元本が増えていく返済方法です。一方、元金均等返済は元本返済額が一定で、利息が減少していく返済方法です。
返済期間は、住宅ローンを完済するまでの年数を示しており、土地付きの場合が若干長い傾向があります。返済期間は借入額や返済方法によって異なりますが、返済プランをしっかり立てて、自身の経済状況に合った方法で返済することが重要です。
◇住宅ローンのボーナス返済の併用の有無
ボーナス返済は、年に数回のボーナス時に追加で返済を行う方法で、返済期間を短縮し、利息負担を軽減する効果があります。しかし、返済額が増えるため、家計に余裕があるかどうかによって希望の有無が分かれます。
岩手県において、注文住宅のみを建てる場合、ボーナス返済を希望する人の割合は17.3%で、希望しない割合は82.7%です。また、土地を含む土地付きの注文住宅の場合、ボーナス返済を希望する割合が27.4%で、希望しない割合が72.6%となっています。
住宅ローンを検討する際には、ボーナス返済の有無やその金額についても検討し、自身や家計に合った返済プランを立てることが重要です。
家を建てるお金を無理なく支払うためのポイントを紹介
住宅ローンの返済計画を立てる際には、現在の家賃を参考にし、将来の支出を予測し、繰り上げ返済を検討することが重要です。
◇住宅ローンの額は現在の家賃を目安にする
借入可能な金額を計算する際に、現在の家賃を参考にすると良いでしょう。自分の生活費や収入に合わせて、無理なく住宅ローンを返済するために、現在の家賃支払いがどの程度の負担であるかを確認することは重要です。
さらに、家を建てるための費用を貯蓄している場合、その貯蓄額も返済可能額の計算に含めることができます。このように、現在の家賃や貯蓄状況を考慮することで、将来の住宅ローンの返済計画を立てる際に役立つ情報を得ることができます。
◇支出の多い時期でも支払えるかを考慮する
住宅ローンの返済計画を立てる際に、長期間にわたる返済期間を考慮することが非常に重要です。返済は長期に渡るため、生活状況や支出が変化することがあります。支出が増える時期にも無理なく返済を続けるために、慎重な計画が必要です。
例えば、子どもの教育費、進学費用、親の介護費用など、生活における支出が増加する可能性を事前に予測し、資金計画を立てましょう。支出が増える時期にも住宅ローンの返済が負担とならないよう、計画的に貯蓄を行うことが大切です。
ライフプランに合わせた資金計画を立てることで、将来の支出に備えつつ、住宅ローンの返済も安心して続けることができます。
◇定年後も返済が残るかチェックする
長期間の住宅ローン返済において忘れてはならないのが定年後の返済計画です。定年後にも返済が残る可能性があるため、慎重な計画が必要です。
定年後は通常、収入が減少することが予想されます。そのため、できるだけ返済を定年までに完了できる計画を立てることが望ましいです。このために、頭金を用意するなどの工夫が役立ちます。頭金を支払うことで、返済額を減らし、ローンの返済期間を短縮することが可能です。
定年後に返済を残さないようにするには、収入の変動や生活費の見直し、貯蓄の活用などを考慮することが大切です。長期の住宅ローンを検討する際には、将来の定年後の状況を考慮して、返済計画を慎重に策定しましょう。
◇繰り上げ返済も検討する
ボーナスが支給されたり、返済に余裕がある場合、繰り上げ返済を検討すると良いでしょう。繰り上げ返済とは、通常の返済スケジュールよりも前倒しで返済を行うことを指します。
返済に余裕がある期間に繰り上げ返済を行うことで、将来の返済額を減らすことができます。繰上返済を行うことで、定年後や支出が多い時期にも、余裕をもって返済を続けることができます。
さらに、もしも将来の収入が予想よりも少なくなった場合でも、繰り上げ返済によって減少した元本残高に基づいて返済を続けることができ、負担を軽減できます。繰り上げ返済は将来の不確実な状況に備えるための有力な戦略のひとつと言えるでしょう。
岩手県で注文住宅を検討する際、家を建てるための資金計画が不可欠です。まず、住宅ローン返済のポイントを理解しましょう。家を建てるための年収は、地域によって異なりますが、国土交通省のデータによれば、年収400万円から600万円の層が最も多いです。また、住宅ローンの返済額も地域によって異なり、月々の平均返済額は約11.6万円から14.1万円です。
資金計画の際には、以下のポイントに注意しましょう。まず、自身や世帯の年収、自己資金、住宅ローン借入額、返済額を考慮し、無理のない計画を立てることが大切です。さらに、総返済負担率を把握し、適切な計画をたてましょう。一般的な相場として、注文住宅のみを建てる場合は世帯年収の20%、土地も取得する場合は23%が考えられています。
住宅ローンの返済方法や返済期間も検討しましょう。元利均等返済と元金均等返済があり、それぞれのメリットとデメリットを考えて選択しましょう。また、返済期間は長期間に渡るため、将来の支出にも備え、計画的な返済を考えることが必要です。
ボーナス返済を利用するかどうかも検討しましょう。ボーナス返済は返済期間の短縮や利息負担の軽減に効果がありますが、返済額が増加するため、家計に合わせた計画が必要です。
さらに、現在の家賃や将来の支出を予測し、無理のない計画をたてましょう。将来の定年後の返済計画も忘れずに考慮しましょう。繰り上げ返済も検討して、将来の不確実な状況に備えることが大切です。
岩手県で注文住宅を建てる際には、慎重かつ計画的に資金計画をたて、無理のない返済プランを立てましょう。