仙台の注文住宅はオール電化で冷暖房コストを削減しよう
2023/08/27
仙台は寒冷地域で、夏は猛暑や冷夏になることもあるため、冷暖房のコストが高くなることもあります。仙台で注文住宅を建てる際は、冷暖房コストを安くするための配慮が重要で、冷暖房コストの削減を図るならオール電化がおすすめです。今回は、仙台の気候の特徴、オール電化のメリットデメリット、オール電化を導入することで得られるコスト削減効果などについて詳しく解説していきます。
仙台の寒冷な気候と暖房・冷房のコスト
注文住宅を建てる際には、地元の気候を熟知し冷暖房コストを配慮することが重要です。仙台の気候の特徴と共に住宅建築についてご紹介いたします。
◇冷暖房コストを配慮する重要な理由
住宅購入ではさまざまな点に気を付けなければなりません。中でも冷暖房のコストは重要な検討項目になります。その主な理由は次の3つです。
・ランニングコストの抑えられる
家を建てたら、稼働させるための光熱費の他に、固定資産税や住宅ローンを支払い、定期的にメンテナンスが必要です。地域の気候に適した冷暖房システムを採用することで、光熱費が削減でき、住まいのランニングコストも安く抑えられます。
・住まいの安全性を向上できる
冷暖房コストを削減できれば、室内の温度と湿度が管理しやすくなります。家のなかの温度差もなくなり、ヒートショックのリスクも低下するので、住まいの安全性が向上します。
◇仙台の気候の特徴
仙台は温寒の差のない地域ですが、季節によって気候が変化します。季節ごとの仙台の気候の特徴は、次のとおりです。
・梅雨の時期
梅雨は高温多湿のイメージが強いですが、仙台は寒冷で多湿のオホーツク海高気圧の影響により、蒸し暑くなることはありません。「梅雨寒」といわれるように、むしろ季節外れの寒さが続くこともあり、南東からの暖かい湿った風により霧が発生しやすいです。
・夏季
比較的涼しく、過去10年間の最高気温が30度以上の日(真夏日)は約20日で、25度以上の熱帯夜はたったの4日です。真夏日は梅雨が明けからお盆過ぎまでなので、夏が短いのも特徴です。10年に1、2度の割合で、北東寄りの風(やませ)により、冷夏になることもあります。
・秋季
雨の多い時期で、降雨量は梅雨よりもむしろ秋のほうが多いです。台風の影響も受けると、大雨により河川の氾濫や土砂災害などが発生しやすいので、土地選びをする際はハザードマップを参考しておくと安心です。
・冬季
東北地方に位置していますが積雪量が少なく、最大でも10cmくらいです。冬は晴天の日が多く、極寒になることは稀です。それでも寒冷地域のため、暖房コストはかかりやすいです。
オール電化のメリットとコスト削減効果
オール電化のことは理解していても、具体的にはどんなメリットがあるかご存知ない方も多いのではないでしょうか。こちらでは、オール電化の具体的なメリットと、コスト削減効果をご紹介いたします。
◇オール電化のメリット
主なメリットは、次の4つです。
・一酸化炭素中毒のリスクがない
IHクッキングヒーターはガスを使わないので、ガスを使用する際の独特なニオイがなく、二酸化炭素および一酸化炭素を排出しません。室内の空気を損なわず調理ができ、一酸化炭素中毒になるリスクもゼロです。
・ガスコンロより簡単に手入れができる
オール電化にすると、ガスコンロではなくIHクッキングヒーターを使用することになります。IHクッキングヒーターは、ガスコンロと比べて表面が平らで凹凸がありません。調理中に飛び散る油や調味料を拭き取りやすく、キッチンのお手入れが簡単で、キッチンを清潔な状態に保ちやすいです。
・火災とガス漏れのリスクが低い
電力を使用するため、火災とガス漏れのリスクが低いです。ただし、IHクッキングヒーターでも、揚げ物油などが原因で火災が発生することもあるため、ご注意ください。
・自家発電の電力を確保できる
太陽光発電などの自家発電設備を設置すれば、発電した電力を家庭用に使用できます。停電時にも電力を確保できるのは、オール電化の大きなメリットのひとつです。
◇オール電化のコスト削減効果
次に、オール電化によるコスト削減効果をご紹介いたします。オール電化で削減できるコストは、以下のふたつです。
・基本使用料
電気とガスを併用していた場合には、基本使用料を一本化できます。例えば、東京で、東京ガス「20〜80㎥」の基本使用料金は1,056円ですが、この基本使用料金が不要になり、年間約1万2,000円の節約になります。
・冷暖房費
オール電化には、夜間に熱を蓄える機能があります。夜間電力プランを利用することで、安価な電力で蓄熱し、その電力を昼間に利用することで冷暖房費を抑えられます。エコキュートで給湯すれば、余熱を床暖房に利用できるため、さらにコスト削減が可能です。
注文住宅オール電化のデメリットと注意点
オール電化にはデメリットもあるため、デメリットも理解し導入するか検討することが重要です。オール電化住宅のデメリットには、次のようなものがあります。
・昼間の電気料金が高くなる可能性がある
オール電化住宅は、通常夜間の電気代が安くなる料金プランが提供されていますが、昼間の電気代は高額になることがあります。リモートワークや子育て中で、昼間に自宅で電気を多く使用してしまったり、電力を効果的に蓄積しておかなかったりした場合、高額な電気代が発生しやすいです。
・初期費用が高額になる
オール電化への切り替えるためには、新たな設備の購入と設置が必要です。初期コストには以下のような費用が含まれます。
エコキュートや蓄熱暖房機などの本体価格
設置工事費(基礎工事費用、水道関連工事費用、電気工事費用など)
IHクッキングヒーターなどの調理機器の本体価格
長期的に考えれば冷暖房コストを削減できますが、導入する際は高額な初期費用を覚悟する必要があります。
・直火料理ができない
IHクッキングヒーターの火力は十分ありますが直火料理はできず、利用者の間では火のとおりにムラが出やすいという感想も多いです。IHクッキングヒーターに使用できる調理器具が限られているため、愛用の調理器具を使い続けたい場合にも注意が必要です。
・停電時に機能が喪失する
太陽光発電が設置されていればよいですが、太陽光発電がない場合は、停電になると住居内の設備がすべて使用不能となります。冬は暖房も利用できなくなるため、電力が回復するまでを考慮した対策を考えておかなくてはいけません。
・エコキュートの騒音が発生する
エコキュートはヒートポンプによって熱を発するため、作動時に騒音が発生することがあります。設置場所によっては騒音が原因で近隣トラブルへ発展する可能性があるため、近隣住民への配慮が必要です。
オール電化にすると基本料金を一本化でき、夜間電力プランを活用して冷暖房コストを削減できるので、寒冷地域で冷暖房コストが高くなりがちな仙台にお住まいの方におすすめのシステムです。オール電化には、一酸化炭素中毒、火災、ガス漏れなどのリスクがなく、自家発電で停電時に電力を確保でき、IHクッキングヒーターを使用することでキッチンの手入れが楽になるメリットもあります。
その一方で、直火料理ができなくなったり、調理器具が限定されてしまったり、昼間の電気代が高くなる可能性があったりするので、導入する際は事前にしっかりとご検討ください。初期費用の高額になりすぎると、初期費用の回収に時間がかかり冷暖房コスト削減が上手くできないこともあるため、オール電化にご興味のある方はまずは専門家に相談されることをおすすめします。